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犬神狂介の【狂人日記】

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ザ・セル

【15点】

●ターセム監督作品。
ジェニファー・ロペスが「世界で一番美しい女」と呼ばれ、
彼女が「触るものみな黄金に変わる」と信じられていた頃の作品。
「他人の心の中に入ってゆく」という、夢枕獏の「サイコダイバー」シリーズをパクッたよーな話だったので、思いっきりシュールな映像を期待していたのだが…
まぁ、フツーのトリップだった。
●ジェニファー・ロペスのイメージビデオっぽい部分と、サイコホラーの部分のギャップがあり過ぎて、1本の映画としてはかなりヘンテコだ。
おそらく、当初はフツーのサイコホラーとして企画されていた作品に、ジェニファー・ロペスが出演するコトになり、
じゃあ、どーせなら衣装にもカネをかけて…という具合に、2つの内容は全く別のプロジェクトとして同時進行していたよーなカンジに見えた。
結果的に、映画自体が分裂症的にアンバランスな作品となってしまった。
コレで、もう少し人物描写に深みがあれば、かなり個性的な作品に仕上がっていただろう。
●過去、俺が見た連続殺人ものの中では、最もグロい作品だった。
それは、「怖い」とか「恐ろしい」とかいうよりも、「理解不能な狂気」への嫌悪感・不快感・気持ち悪さ…のようなモノだ。
かなり『ヘルレイザー』に近いモノを感じた。
ストーリーやキャラクターが平板であるのに対して、この、犯人の「異常性」の描写と、トリップ場面のビジュアルのみが突出しているから、ミョ~にアンバランスな作品になってしまっているのである。
●ちなみに、衣装は『ドラキュラ』でアカデミー衣装デザイン賞を受賞した石岡瑛子である。
CG、衣装、JLo、残虐シーン…とホントにビジュアルのみに特化した作品だ!
キライじゃないかも~(但し、グロんトコ以外限定で!)
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by inugami_kyousuke | 2005-09-14 22:16