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犬神狂介の【狂人日記】

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タクシードライバー

【28点】

●ロバート・デ・ニーロ主演、ジョディ・フォスター助演作品。
パ~、パラパ~…とゆー物憂く退廃的で、浮遊感あふれる音楽と共に、「車のフロントグラス越しに流れてゆく風景」は、映画史に残る名場面だと思う。
きわめて評価も高く、「好きだ」という人も多い。
だが、俺は好きじゃねぇ。
いい作品だとは思うが、根本的に、主人公に共感出来ねーんで…!
●主人公が、鏡の前で、銃を構えてポーズをとるシーンがあるが…
コレは、男の子なら、誰でも1度はやったコトがあるはずだ。
『木更津キャッツアイ』でも、山口センパイ(山口智充)がフィットネスクラブの更衣室で我を忘れてやっていたアレである。
●抑圧された日常…はきだめのよーな街…「このままではいけない!何かしなくては…!」という焦燥がピークを迎えた時、主人公トラヴィスの狂気のスイッチが入ってしまう。
彼にとって、大統領候補狙撃もポン引き射殺も、何ら変わらない、「等価」の出来事なのである。
どちらも、「はきだめを作り出す存在」という意味に於いて、「同罪」なのだ。
ただ、社会的には、大統領候補を殺せば重罪で、ポン引きを殺せば一躍ヒーローとなる…
「殺すという行為」自体は何ら変わらないというのに、天国と地獄ほどにも違う2つの「結果」は、実に皮肉としか言いようがない。
●そして、そんなはきだめのよーな世界の中で、ジョディ・フォスター演じる娼婦アイリスは、はっと息を飲むほどに美しい!
あたかも都会という渇いた世界に咲いた、みずみずしい一輪の花のように…。
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by inugami_kyousuke | 2005-09-22 20:26