びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

ハチミツとクローバー9巻(つづき)(コミック版)

『ハチミツとクローバー』9巻の本編を読んだ。
まぁ、たしかに「はぐが大変」だった、とは思うけど…
俺には、「はぐが描けなくなること」など絶対にあり得ない、という強い確信があるのだ。
「マンガだから」とか「フィクションだから」とゆーワケではない。はぐ自身は、何か、「描けなくなった時は、死ぬ時」と勝手に決めてしまっているみたいだが…
それは真実ではない。
むしろ、全く逆だ。
「描けなくなった時が死ぬ時」ではなく、「死ぬ時が、描けなくなる時」なのだ。
つまり…「彼等」にとって、「描くこと」は、「息をする」のと同じくらい自然なことであり、すなわち「生きること」と同義なのである。
死以外に、彼等からその力を奪える者はいない。
ベートーベンが失明し、更に聴覚を失ってもなお、作曲を続けたように!
どんなことが起こっても、彼等は描き続けるだろう。
もっとも、彼等自身の意志で「描くことをやめる」ならば、話は別だが…。
しかし、それは彼等にとっての死を意味する。
その意味で、はぐが「神と交した約束」は、非常に危険だ。
はぐの能力自体を小さく制限してしまうし、「描けなくなること」=「自殺」という意味にも受け取れるからだ。
おそらく、アレは、はぐが「神に選ばれし者」である、という象徴としてのエピソードだったのだろうが…
神の意志を代行する行為でもあり、いささか不遜な話ではある。
神は誰とも取引きなどしない。
いつだって、取引きをするのは、悪魔だけだ。
神は、常にそこに在るだけだ。
この「魂の契約」から解放された時…
はぐの能力は、真に覚醒するのだろう。
森田…
お前は、長野の山を1つ買って、はぐにプレゼントしろよ…!
「コロポックルの森」として!
「コロポックル保護区」として!!
そして、そこを「この世で唯一の楽園」にするのだ…!
この物語は、淡く、儚く、そして美しい。
まるで、素粒子の軌跡を見ているかのように…
人は、その短い一生の内に、あるいは出会い、あるいは寄り添い、ぶつかり、交差し、別れ…
そして、消えてゆく…
非常に幾何学的で、それでいて、どこか神秘的な軌跡を描きながら………
[PR]
by inugami_kyousuke | 2006-07-19 22:24 | コミック