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犬神狂介の【狂人日記】

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結婚できない男

何だかんだ言って、ほぼ毎日のよーに、録画したヤツを見ている。
『マンハッタンラブストーリー』の時は、死ぬほど見たけど…
番組のOA中に、こんなに繰り返し録画を見直すのは、ホントに異例だ。
大抵は、1回見たら、すぐ消してしまうし。
実際、最初の方は既に消してしまったので、見るコトが出来ず、非常に残念な思いをしている。
最終回まで、あと何回もないが、結末をどのよーにつけるのか、興味深い。
真介が、診察の時に毎回、勝手に備品の薬品を並べ変えたり、先生の目の芝居とか、忍くんがオタクの友達の話に、なぜか超・食いついてるトコのバカっぽい小芝居とか…が面白ぇ~!
それにしても、今回の阿部寛の役作りは凄いと思う。
猫背とヘンな歩き方は「ふぅ~ん、やってるな~」くらいに思ってたんだけど、
ケンさんと目で対話したり、先生との「会話の餅搗き」のシーンでも、無神経な発言をしてしまい、その言葉に先生が激怒したりするのを見て、
(…っえ?なんで怒ってるんだ!?)とゆー一瞬の「目の演技」とか…素晴らしい。
こーゆう、何気ない日常会話を、役者の演技で誇張して、「意識の流れ」をドラマとして見せてくれる…とゆー作品は珍しい。
それにしても…
まさか、ケンさんと「密会」とゆーカタチで関係が継続するとは思わなかった!
「自分のペットを飼おう」とゆー選択肢を捨てて、あえて「ケンさん限定」で愛してるトコが笑える。
脚本も、非常に素晴らしい。
基本的に、毎回、同じよーなシーンによって構成されたドラマだが、毎回、ビミョ~に意味合いを変化させており…
「緻密な計算」が伺える。
変人を魅力たっぷりに描いているが…
根本的に、彼は(過去に何があったのか知らないが)傷つくのがコワくて、自分の殻に閉じ籠ったコドモなのだ。
蘊蓄や社会的な成功や金や理論武装は、彼にとって、恐ろしい外の世界から身を守るためのよろいに過ぎない。
一度、真介(阿部寛)が早坂先生(夏川結衣)に、「あなたは、本当に、どーしようもない人です!」と言われたコトがあった。
真介は、「ぼくは、いい仕事がしたいだけ」「あいにく、ぼくの仕事の相手は、家なんです」と言うが…
本当は、そうではない。
家は、人が住むためのモノだ。
だから、本当にいい家を作るには、人と話し合って、その人の理想の家を知ることが最も重要なのだ。
早坂先生は、人と向き合おうとせず、逃げている真介の態度を批判したのである。
つまり、この物語は、真介が人を受け入れ、人間的に成長する過程を描いた話なのだ…
by inugami_kyousuke | 2006-09-03 02:51 | テレビ