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犬神狂介の【狂人日記】

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のだめカンタービレ

最終話、11回を観た。
ブラボー!!
千秋、熱演!
前半はのだめ(野田恵=上野樹里)編、後半は千秋(玉木宏)編だった。
欲を言えば、もー1回、のだめのピアノが見たかったけど。
それと、もう1発…
ラストに何かサプライズが欲しかった。
「俺様が聴けなくなるじゃねぇ~かよ!」って、お前…
のだめを独り占めかよ!
まぁ、いっか、最初からもう1回観れば…。
何らかの形で恋の結末が描かれるだろう、とは予想していたが、ココまでハッキリとオチが付くとは思わなかった。
この作品は、非常に旨い構成だったと思う。
2人の天才が、出会ってカップルになるまでを描いており、前半は千秋、後半はのだめの覚醒がテーマとなっている。
覚醒と言っても、すんなり覚醒するワケではなく、2人のトラウマや人間的な苦悩が克明に描かれており、
よくある「天才だから。以上!」みたいない~かげんな逃げ方はしていない。
「どんなにスゴい才能に恵まれていても、本人がその気にならなければ、ムダになってしまう。
そして、一つの才能が育つためには、本人だけでなく、支える周囲の力も不可欠なのだ」とゆー事実をカンペキに描いている。
しかも、この2つの原石は、あまりにも純度が高過ぎて、「互いに高め合う存在」として、「不可分」の関係へと深化してゆく。
ダイヤモンドを磨くコトが出来るのは、ダイヤモンドしかないのである。
こーして、彼等は、何人たりとも、2人の間には入れない、運命の2人となった。
にも関わらず、ずっと矢印はのだめ→千秋にしか出ておらず、その関係がラストへ向けて、「2人はどうなってしまうのか?」とゆー物語を引張る力となっていた。
また、面白いのは、この2人の関係は、いわば「裏テーマ」であり、
表向きは、Sオケだとか、Aオケ、R☆Sオケ、コンテスト…といったドラマが次々とめまぐるしく進行してゆく、とゆー二重構造となっている点だ。
表では友情や人間的な成長が描かれ、
同時進行で2人だけの魂のふれあいの世界が描かれる。
毎回の音楽シーンもまた、二重構造となっており、まるで『美味しんぼ』のよーに、演奏シーンにかぶせてそれぞれの登場人物のモノローグが入る。
巧妙に配置されたシンメトリーが、二重螺旋のよーにからみ合い…
あたかも美しいハーモニーのよーな効果を上げている。
この作品には、フツーの人も天才も出て来るが、
「フツーの人でも、努力すれば、上へ行けるコト」
「才能も、伸ばさなければムダになってしまうコト」
「人は、互いに高め合えるとゆーコト」
「一人の天才の影には、ソレを支える、沢山の人の存在が不可欠だ、とゆーコト」
などが語られている。
たしか、エイミィ・タンの『ジョイ・ラック・クラブ』で、天才少女チェスプレーヤーが、家族との関係が上手く行かなくなった途端に勝てなくなり、ダメになってゆく…といったエピソードがあったが、ホントにそんなモンなのかも知れないなーと、今回、改めて思った。
月9なんて…生まれて初めて楽しみにして観た。
『のだめ』が終わっちゃって寂しいけど…
次は、1月からアニメ版だ~!

プリごろ太?

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by inugami_kyousuke | 2006-12-28 00:23 | テレビ