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犬神狂介の【狂人日記】

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K-1 WORLD GP 2007 IN YOKOHAMA

久々にコーフンした!
●バダ・ハリvsルスラン・カラエフ戦は、も~素晴らしいの一言に尽きた!
未来の王座は、彼等によって争われるであろう…と予感させるに足る、極上の試合だった。
こんなモン…ハッキリ言って、10年に1度、見られるかどーかだぞ!?
カラエフに雪辱したバダ・ハリは、予告KOしたワケだが…
なかなか出来るコトじゃねぇ~!
ケンカ腰でありながら、スゲー冷徹な計算もしてて…
常にバダ・ハリの距離で試合が進み、カラエフが入ったトコロにカウンター!
個人的には、カラエフの試合スタイルの方が好みなんだが…
これだけのモンを見せられたら、ンなモン、どっちだって良くなっちまうぜぇぇぇ~!
今回の試合を見る限り、カラエフは2度とバダ・ハリに勝てないよーに思えるが…
どっちにせよ、バダ・ハリに雪辱しねぇと、カラエフは先に進めねーだろう。
この2人…
ライバルとして互いに高め合える存在となれたなら、まだまだK1も捨てたモンじゃねぇ~。
互いに1勝1負…
真の勝負は、この次だ!
このままだと、十中八九、バダ・ハリが勝つだろうが。
カラエフが勝つには、おそらくスタイルを変えねばならないだろう。
今のままだと、典型的なボクサーvsキックボクサーの戦いになってしまっている。
よーするに、腕2本vs腕2本脚2本の戦いとゆー、いわばハンディキャップマッチなのだ。
フツーの相手ならば、そのハンディを凌駕して余りある才能でしのいで来たのだろうが…
ソレが可能なのは、あくまでも圧倒的な力量差があっての話だ。
実力が伯仲していれば、単純に手数=武器の多い方が絶対的に有利だ。
●チェ・ホンマンvsマイティー・モー戦。
そう!
俺は、ずっとコレが見たかったのだ。
シュルトがK1王者だと言うのなら、本来、コレをシュルトが見せなければならなかったのだ。
ソレが出来なかった、とゆーコトは、(極論になってしまうが)シュルトもホンマンと同類で、大差ない…と考えざるを得ない。
つまり、シュルトは王者としてふさわしくない。
ホンマン同様、誰かがキチンと倒さねばならない存在だ。
K1を守るために。
「サモア人最強説」は本当なのかも知れない。
久々に、マーク・ケアも見てぇーよなぁ~。
●シリル・アビディvs野田貢戦。
勝ちは勝ち、ってコトなんだろーが…
こんな、ヘンな動物みたいに距離を殺して詰め寄って、相手の試合をやらせない試合って、どーなんだろーか?
結果を出すコトも重要だし、素晴らしいとは思うが…
ハッキリ言って、競技として美しくない。
非常に無様な試合だ。
泥試合、と言うか…
今後、ずっとこのスタイルのまま、プロとして試合を続けてゆくワケにも行くまい。
●武蔵vs藤本祐介戦。
本来は、藤本の「武蔵越え」を讚えるべき試合なのだろうが…
あえて言うと、この試合の意味は、「藤本が武蔵を越えた」と言うよりは、「武蔵が落ちた」というコトではないかと思う。
もっと言うと、藤本が「ポスト武蔵」となったワケではなく、「日本人のK1ファイターが完全にいなくなった」というコトを意味する。
まぁ、今までだって、佐竹にしろ武蔵にしろ、本当に世界レベルだったコトはただの1度もないが…。
●ジェロム・レ・バンナvs澤屋敷純一戦。
この試合も異質な試合だった。
この試合で、果たして、バンナは何キロ沢屋敷を追って歩いたのだろう?
ひたすら沢屋敷は逃げ続け、バンナは追い続けた試合だった。
高速で逃げる相手を捕らえようと、バンナが手を出すと、すかさず沢屋敷がカウンターを返す…その繰り返しだった。
戦略だと言ってしまえばその通りだが、コレも、競技としてどうなんだろうか?
かつて「相手のイイところは全く出させずに、自分のイイところだけを100%出して勝つのが理想だ」と言ったのは、山本だった。
コレは、パンクラスの菊田早苗に代表されるGRABAKAの思想や、グレイシー一族の思想につながる。
勝つコトだけを目的とした思想だ。
俺は、プロレス者だから、こーした思想は「唾棄すべき思想」だと考えている。
俺にとって、勝利はあくまでも結果に過ぎない。
重要なのは、結果ではなく、過程なのだ。
結果だけが重要なんだったら…
それこそ、スポーツ紙で結果だけ読めばいい。
試合なんて、観る必要は全くねーのだ。
極論すれば、俺にとっては、結果なんかど~でもイイ。
面白けりゃイイのだ。
ってか、面白くなきゃ、ダメなのだ。
そもそも、何のために観るのか?
楽しむためだ!
だったら、楽しめねー試合はゴミだ!
楽しめない試合しか出来ない選手はゴミだ!!
●レイ・セフォーvsセーム・シュルト戦。
素晴らしい試合だった!!
やっぱ、セフォーはダイヤモンドだ。
シュルト相手に、こんなにスイングした試合を見せられるなんて…
他に一体、誰が出来るって言うんだ!?
それに比べて、シュルトはトルコ石くらいかなぁ~?
王者としては、かなり情けねぇ~。
こんなんで、「オレ最強!」なんて思ってもらっちゃ困る。
結果的に勝ったとはいえ…あのザマは何だ!?
ブル中野だったら、「バカヤロ~!こんなの、負けと同じだ!!」って言ってたハズだ。
あの2人の体格差とこの試合内容を考えれば、純粋に技術はセフォーの方がはるかに上であるコトがわかる。
「試合に勝つ」というだけだったら、セフォーは「負けない試合」も出来たハズだ。
「判定勝ち」もおそらく可能だったハズだ。
が、セフォーはソレをしなかった。
もしも、セフォーが「負けない試合」をして引き分けだったとしたら…
極真の試合だったら、セフォーの勝ちとなる。
極真ルールでは、試合結果が引き分けだった場合、体格差や試割りのポイントが加算され、再判定されるからだ。
しかし、ここはK-1だ。
セフォーの選択は、限りなく正しい。
そして、ありがたい。
こんな選手は、本当に貴重だ。
まさしく「負け星のメインイベンター」だ。
(もちろん、セフォーは「負け星」ってほど、負けねーけど…)
この試合によって、俺にの中では、更にセフォーの価値が上がり、シュルトの価値は下がった。
「無冠の帝王」とは、こんな人のためにある言葉だ。
決して、バンナのためじゃねぇ~。
by inugami_kyousuke | 2007-03-11 11:51 | バトル