びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

西瓜糖の日々

リチャード・ブローティガン著、『西瓜糖の日々』を読んだ。
アイデス(iDEATH)とゆー異世界の物語。
「この世界」とは、似て非なるもう1つの世界。
「あの世」とも、「天国」とも、あるいは「煉獄」とさえ思える、昏く奇妙な世界…
そこには、静謐で、物哀しい時間がゆっくりと流れている。
主人公には、名前すらない。
彼らは、たしかに生きているのだが…
まるで死者のようだ。
そして、全てが西瓜糖で出来ている。
「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家のように、この世界は、何もかもが西瓜糖で出来ているのだ。
「死のような生」を生きる人々の物語。
儚く、幽かに甘い諦念に包まれた物語だ。
『心地よく秘密めいたところ』を想い出したが、どちらかと言えば、この作品の方が、個人的には好みだった。
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by inugami_kyousuke | 2007-11-30 22:37 | 文学