人気ブログランキング | 話題のタグを見る

犬神狂介の【狂人日記】

kyoujin.exblog.jp ブログトップ

ヴィレッジ

【1点】

●…なんだこりゃ?
M・ナイト・シャマラン監督の作品は『シックス・セ ンス』以降、見て来ているが…なんか、どんどんヒドくなってゆくような気がする。「結末は誰にも話すな」とか言ってた作品もあったと思うが、今回のは、アホらし過ぎて、話す気にもなれねぇ~。
俺の記憶が正しければ、たしか、「既成の小説のオチをパクった」という内容で裁判沙汰になっていたはずだが…あの訴訟は、その後、どーなったのだろうか?
●この監督の作品には、いわゆる「フック」がいっぱい仕掛けられていて、見る者に「ラスト=オチへの好奇心」を抱かせ、強い求心力となるように作られている。だが、この手法は、数あるテクニックの内の一つに過ぎず、通常は一回性の物で、何作も続けて使ったりはしない物である。もしも小説家で、こんな作品ばかり書いていたら、それこそバカか、能無しのレッテルを貼られるのがオチであろう。たしかに『シックス・セ ンス』はオチていたかも知れないが、この手法は、ラストで受け手が納得出来るオチを用意出来なかった場合、「失敗」する。せっかくずっと期待して見て来たのに、なんだよ、このオチは~!?と一気に「幻滅」してしまうのである。
●これは、「ビックリ箱だよ~、開けると、ビックリするよ~!!」とさんざん言われて、ワクワクして開けてみると、中はカラッポだった…という映画である。話のくどい酔っぱらいみたいなモンで、何回もおんなじよーな話を聞かされて、だんだん腹が立って来た。おめーの話はよー、みっっっんなおんなじで、長すぎんだよ!クドいんだよ!!うぜぇ~んだよ~!!!
●そして最後に、最も致命的なのが、「テーマ」が希薄だという点である。見終わったあと、残る物が何もない。作品として、伝わって来る物が何も無いのである。なんだか、ムダなおしゃべりに2時間も付き合わされたような…とてもソンした気分になる映画である。ただ、ひたすらトリッキーな作品が撮りたかっただけ、という製作意図がみえみえだ。しかし、然るべき内容があってこそ、初めてトリックが光るのであって、「ど~だ!スゴイだろ?」って、トリックだけ見せられても、困るんですけど…。今度来る時は、ちゃんと「内容」用意して来いよ、「内容」を~!!『ジェヴォーダンの獣』の方がずっとマシ。
ヴィレッジ_d0012442_10515784.jpg

by inugami_kyousuke | 2005-05-28 10:48