びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

アレクサンドリア四重奏 4 クレア

ロレンス・ダレルの『アレクサンドリア四重奏』4部作の4作目。

この作品を「世界でいちばん美しい小説だ」と言う人もいるよーだ。
が…!
ハッキリ言おう。
俺はつまんなかった。
俺には、サッパリわからなかった。
コレの…一体、どこがそんなに美しいんスかねぇ~?
描かれてる情景は、たしかに美しいと思う。
でも、だからって、コレが「美しい小説だ」とは言えない、とも思う。
映像の美しい映画はいくらでもある。
でも、「映像が美しい」のと、「映画として美しい」のとは違うと思うのだ。
この作品は、「小説として」美しくない。
構想が、的確に文章化されていないからだ。
一応、この作品は「小説」という体は成しているものの…
とりとめもなく、ダラダラと作者の妄想を書き綴っただけのよーに思える。

主人公=ダーリーは、メリッサ、ジュスティーヌ、クレアとゆー3人の女性と関係を持つ。
作中では、このダーリーとゆー人物は、女性たちに「いい人」と評価されているが…
果たしてそーだろーか?
コイツが、俺には、非常に病的な人物に見えてしょーがねぇ~。
基本的に、この男は傍観者として存在する。
つまるところ、この男は…
常に女性たちを、切り花か何かのよーに、ただ静かに観賞しているだけだ。
何の感情もなく、ただ、見ているだけなのだ。
彼女たちが苦しんだり、哀しんだりするのを、ただ眺めている。
切り花が、ゆっくりと枯れてゆくのを見守り、また次の花を生けるよーに…
花を愛でるよーに女たちを愛でる男。
ぞっとする。
ハッキリ言って、不気味な男だ。
別れ話を切り出されても、「ありがとう」と言える男。
「さようなら、いままで魚をありがとう!」みたいな。
まるで吸血鬼だ。
感情がない。
愛情もない。
この男は、人間じゃない。

そして、このダーリーとゆー主人公は、おそらく作者自身の分身なのだろう。
ロレンス・ダレルとゆー男は、5回結婚し、
自分の娘=サッフォーと近親相姦関係にあった。
そして、彼女は自殺した。
この本の著者略歴には、こーした事実が一切、書かれていないのはなぜだ!?
読者には、真実を知る権利があるハズだ。
真実を糊塗して、「美しい恋愛小説の傑作」として売りたかったからか?
ひでー話だ!

1冊目「ジュスティーヌ」に、
「女に対してすることは3つしかない。女を愛するか、女のために苦しむか、女を文学に変えてしまうか、それだけだ。」
とゆー文章があるが、おそらく、ダレルとゆー男の人生は、「文学に変える」ための人生だったのだろう。

作家の人間性は、作品の価値とは何の関係もない。
偉大な作家が、偉大な人物であると考えるのは非論理的だ。
俺は、ロレンス・ダレルとゆー男の略歴とは関係なく、
純粋に、この作品はつまんねーし、病的だし、美しくねーと思う。
ハッキリ言って、読む必要がなかった、と思う。
狂人のたわ言を、1600ページも読まされちまった気分だぜぇ~。
ついでに言っとくと…
この、サルが描いたよーな絵の装丁は、もーちょっと何とかなんねーのか!?
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アレクサンドリア四重奏 4 クレア

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by inugami_kyousuke | 2008-07-05 00:01 | 文学