びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

死霊Ⅰ

埴谷雄高著『死霊Ⅰ』を読んだ。

「死霊」と書いて、「しれい」と読む。
「しりょう」ではない。
また、「埴谷雄高」は、「はにやゆたか」と読む。
珍しいペンネームだが、実は、本名はもっとスゲー。
本名はナント…「般若豊(はんにゃゆたか)」なのだ!
ま、どーでもイイけど。

てか…
ここらへんまでは、以前から、何度となく読んでいるのだ。
よくホラーとかで、「歩いても歩いても、結局、同じ場所に戻って来てしまう」話があるけど、
俺にとって、この作品は、ちょーど、そんなカンジなのだ。
1~3章まで読んだトコで、なぜか、いつも中断してしまうのだ。
で、しばらくして、また最初から読み直すコトになる。
それでも、なんか…好きなんだよな~、コレー。
…って、こんなコトしてたら、永遠に読み終わらねーじゃね~かよ!!

つーワケで、今回こそは、キッパリ決着をつけるコトにした。
全3巻、9章。
当初の構想では、全15章だったのを、途中で全12章と変更したが、結局、9章までで絶筆となった。
埴谷が9章の終わりに、「《死霊》了」と記していたため、「『死霊』は完結した」「いや、完結していない」とゆー論争を呼んだ。
昭和23年の真善美社版の自序に記された、ヒマラヤに似た高山での「釈迦と大雄の会話」のエピソードも、ついに描かれる事はなかった。
このシーン…
どっかで聞いたコトがあると思ったら、夢枕獏の『キマイラ』の(まだ書かれていない)ラストシーンとソックリじゃねーか!!
『キマイラ』の方も、この分だと、未完で終わりそーなカンジだけど。

今回、「この人は、やっぱ、思索者であって、小説家じゃねーんだな~?」と、あらためて思った。
だって…
「背丈の高い、痩せぎすな、扁平な胸部をもった羸弱(るいじゃく)そうな少女」って何ですか!?
もーちょっと、他に言い回しがありそーなモンじゃね~か?
この表現がよっぽど気に入ったみたいで、しつこく何度も出て来るし。

やっぱ、冒頭の1章は好きだ。
癲狂院のシーンは、夢野久作の『ドグラ・マグラ』を彷彿とさせる。
続く2~3章になると、首猛夫とゆー、おっっっそろしく饒舌なキャラが出て来るので、ちょっと苦手かも。

それにしても!
この表紙はヒド過ぎだろ!!
超・安っぽ~~~い推理小説みてーじゃねーかよ!!!
ダサダサッ!!!!
センスねぇ~~~!!!!!!
こんなの、埴谷雄高が見たら、ぜってぇ~、激怒するぞ。
タダでさえ、「絶対、文庫にはしない」って言ってたのに。
ぷふい!
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by inugami_kyousuke | 2008-07-20 02:34 | 文学