びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

エミリー・ザ・ストレンジ

コズミック・デプリ著、宇多田ヒカル訳の絵本、『エミリー・ザ・ストレンジ』を読んだ。

コズミック・デプリとは、1人の人間ではなく、アーティスト集団の名称らしい。
彼等が創造したエミリーとゆーキャラクターのグッズ展開の1つが、この絵本だった。

サバス、ニーチェー、マイルズ、ミステリーとゆー名の4匹の黒猫と、
長い黒髪、黒いワンピース、黒いタイツ、白い靴の13歳の少女エミリーの話。
エミリーは、超・エキセントリックな女の子で…
すなわち、パンクで、アナーキーで、アウトサイダーで、
偶像破壊者であり、道徳破戒者なのだ。
彼女の前では、あらゆる価値観はその価値を失ない、
あらゆる秩序は踏みにじられる。
エミリーは「反・アリス」とゆーか、まるで「黒いアリス」のよーだ。

彼女は、いわゆる「善」ではない。
かと言って、「悪」でもない。
ただ、エミリーはエミリーであるだけだ。
つまり、エミリーとゆー存在は…
「たった1人の革命」なのだ。
自分が、自由に、自分らしく在るために、日夜、エミリーは闘争しているだけなのだ。
自分を檻に閉じ込めよう、型にはめよう、ロボットにしよう、とする…
世間と!
世の中と!!
全世界と!!!

絵のタッチは、宇野亜喜良をデフォルメしたよーなカンジで、なかなか雰囲気がある。
艶消しインクと光沢インクを効果的に使い分けて、独自の表現方法を確立している。
この絵本は、赤と黒と白の3色のみで描かれているのだが、
艶消しと光沢とゆー、一見、単純な要素が、作品に魔法のよーな深みを作り出しているのだ。

実写映画化の話は、消滅したワケではなく、今なお水面下で進行しているらしい。
当初、発表されたよーな、この絵本を原作とするワケではなく、
新たに書かれるエミリーを主人公にした小説が原作となるよーだ。
触らぬ猫にたたり無し
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by inugami_kyousuke | 2008-07-21 01:10 | 文学