びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

瞬きよりも速く

レイ・ブラッドベリの『瞬きよりも速く』を読んだ。
ブラッドベリ76歳の時の本だ。

まぁ…
つまらなくはなかった。
フツーに読めた。
でも、飽くまでもフツーだ。

やっぱ、いちばん良かったのは、あとがきの文章だった。

生きるなら走れ。
そう、そのとおり。
生きろ。そして書け。全速力で。


そっか、
走ってるんだ、ブラッドベリは…。
でも、別に、走ってくんなくてもイイんだけどね。
俺としては。
ま、本人が走りてーんなら、もちろん構わねーけど。

440ページに21の短編が収録されている。
平均すると、1作あたり、約21ページだ。

まぁ…
読めないって程じゃない。
が、ハッキリ言ってしまうと、コレは、本来ならば、作家の死後、「未発表原稿、発見される!」とか言って、バカスカ出版される類いの作品の匂いがする。
つまり、「習作」とか「没原稿」の匂いだ。
ショートショートや短編型の作家ならば、21ページもあれば、充分に1つの物語を描けるハズだ。
が、この作品群は、単に思いつきをメモしただけの「着想ノート」のよーにも見える。
「ネタ帳」とゆーか。
「ヒネリ」とか、「掘り下げ」っつーモンが一切ねーのだ。
まあ、その分、バラエティに富んでいる、とも言えるのかも知れないが…

どーでもいいけど、この本…
「まばたきよりもはやく」ってルビがふってあるけど、
「またたきよりもはやく」の方がイイなぁ~。
ちなみに、ブラッドベリの代表作の1つ『刺青の男』は、
「いれずみのおとこ」って読むらしーけど、
俺は、「しせいのおとこ」の方がイイと思うんだけどなぁ~。
「いれずみ」じゃ、なんか…ヤクザみてーじゃね~?
まー、「しせいのおとこ」だと、意味がわかりにくいとは思うけど。
「市井の男」と間違われそーだし。
でも、原題は『The Illustrated Man』なんで…
モロにタトゥーを指しているワケじゃねー。
まぁ、単にイメージの問題なんだけど…
「入れ墨」と「タトゥー」だと、かなり受ける印象が違って来るよな~?
「入れ墨」だと、「犯罪者」とか、「日陰者」みたいな印象が強いけど、
「タトゥー」だと、「アーティスティックな自己表現の1つ」みたいな、プラスのイメージだ。
『刺青(いれずみ)の男』=『入れ墨の男』=『倶梨伽羅紋紋の男』、
『刺青(しせい)の男』=『タトゥーの男』=『イラストレイテッド・マン』…
みたいな。
タイトルは大切だと思うんだけどなー。

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by inugami_kyousuke | 2008-11-05 23:37 | 文学