びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

21世紀少年

『20世紀少年』の完結編=『21世紀少年』全2巻を読んだ。
てか、読まされた。

おおよそ、浦沢直樹のやりたかったコンセプトとゆーのは、見えていた。
話の基本は、『IT』。
技巧的に時間軸をイジりながら語るスタイル。
ソコに、「20世紀」文化をブチ込んでゆく。
猪木、ホーガン、矢吹丈、悪魔くん…
春波夫、小泉響子、常盤貴子…
キャラクターの顔や名前も、俳優や著名人に似せてあったりして、なかなか手が込んでいる。
モンちゃんは、ブッチャーなんだろーけど…ヘボピーにも見えたりして。

「音楽が世界を変える!」ってのは良かったんだけど、
最初の設定では、ケンヂはヘタクソのハズだったのに…
一体、いつの間に、上手くなったんスかね~?
ライヴにみんな集めるってのは、『黄泉がえり』みてーだった。

いちおーSFなんだけど…
この話にゃ、リアルさってモンが全くねぇ~。
ケンヂたちの側からの視点でしか物語が描かれてねーから、
「ともだち教」や「友民党」の成立過程や詳細も一切、不明だし。
「よげんの書」や「しんよげんの書」、
フクベエやカンナの超能力なども、出すには出したものの、
けっこーいーかげんな描き方で、「描き放し」っつーか、「投げ放し」っつーか…
「やる気なし」っつーか。
ウイルスはともかく、反陽子爆弾や巨大ロボットは、さすがにリアリティねーよな~。
初号機は、キャタピラに気球をくっつけただけだし!
アレが街を破壊したり、自衛隊を殲滅出来るとは、到底、思えねぇ~。
何つーか…
シリアスな設定のハズなんだけど、突飛過ぎて現実感ゼロだ。
『リアル鬼ごっこ』みてーだ。

それにしても…
ラストにコトー先生が出て来たのには、笑ったぜ~。

妻「結局、2代目ともだちはカツマタくんだったんだよね~?」
俺「まぁ」
妻「で、カツマタくんて誰!?そんな子いたっけ?」
俺「子供の頃、フナの解剖の前日に突然死んだ、よそのクラスの子だったみたいだけど…」
妻「じゃあ…実際は死んでなかったんだ?ウワサだけで」
俺「まぁ、そーゆうコトなんだろうね」
妻「だよね?ラストで、ケンヂが「20th century boy」を校内放送ジャックして流した時に、自殺を思いとどまったワケだから…」
俺「まぁ、そーなんだけど…浦沢直樹がこの作品でやろうとしたコトは、たぶん、そーゆうコトじゃなかったんじゃねーか?と思う。なぜか?っつーと…結局、犯人はカツマタくんだったワケだよねー?」
妻「うん」
俺「でも、この作品では、カツマタくんの顔は、ただの1度も描かれてねぇ~。
もちろん、ヴァーチャル・アトラクションの顔のデータは、正体を隠すために消去した、って設定なんだろーけど。
カツマタくんは、常にお面を被っているか、もしくはのっぺらぼうとして描かれてる。
最終的には、整形しちまって、元の顔なんかわかんなくなっちまうし!
つまり、カツマタくんは、この作品では描かれていないキャラクターなんだよ。
てか、意図的に描かなかったっつーか。
カツマタくんは、あくまでも少年時代の象徴であって、顔のある個人であってはならなかったんだよ。
この作品の骨子は、『大人になってから、子供時代の自分と遊ばねばならなくなった』不条理劇なんで…。
カツマタくんは幽霊でも良かったワケだ。
肉体を持った生身の人間じゃ台無しになっちまう。
むしろ、カツマタくんと特定せず、『じゃあ、アレは誰だったのか!?』って、リドルストーリーで終わった方が良かったんじゃねーか?とさえ思う。
それにしても…
盛り上がらねーラストだったな~。
万丈目がアトラクションの中で幽霊化してさまよってるってのもヘンな話だ。
納得したら、成仏して消えてゆく…ってのは笑ったぜ~。
ファンタジーかよ!
『少し不思議』みたいな?」
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by inugami_kyousuke | 2008-12-31 11:01 | コミック