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犬神狂介の【狂人日記】

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死にぞこないの青

【79点】

乙一原作、須賀健太主演作品。
てっきりホラーかと思って見たんだが…
いじめテーマの、フツーにいい話だった。

城田優が、パワハラ、モラハラのド外道教師を演じている。
んで、アオは谷村美月。

シュールな作品だ。
アオは、幽霊じゃねぇ~。
マサオの分身だ。
てか、マサオ自身だ。
アオは、封印されたマサオのイドなのか?
スタンドか?みたいな。

なんか…
自分の子供時代を思い出しちまったぜ~。
俺には、教師や仲間によるいじめの経験はねーけど。
「いーなぁ~。俺にも、アオがいれば良かったのにー…」
なんて、思っちまった。


虐待やいじめは連鎖する。
かつて、北斗晶の自伝=『血まみれの戴冠』を読んだ時…
「かつていじめられた者は、立場が変わった時、今度は自分がいじめる側になる」と書いてあった。
もっとも「いじめ」とは言っても、北斗は、全日本女子プロレスの「新人いじめ」とゆーか、体育会系のいわゆる「シゴキ」を糾弾してたんだが。
その「シゴキ」が原因で、練習生が1人、亡くなったのだ。
脳震盪で。
そして北斗は、「私はいじめない」と断言していた。
「自分はいじめられた。だからこそ、私はいじめない」と。
不幸の連鎖は、いつかどこかで、誰かが断ち切らねば、永遠に続いてしまう。
この鎖を断ち切るには、勇気と、非常に強い意志の力が必要だ。
それは、「血で血を洗う」世界…
「ヤラレたら、ヤリ返す」のが当たり前の世界で、ただ1人、「ヤラレても、ヤラレっぱなし」でいるコトを意味するからだ。
たとえ納得は出来なくても、コレこそが、この世界からいじめを無くす、たった一つの方法なのだ。

タタカエ。
死にぞこないの青_d0012442_236244.jpg

by inugami_kyousuke | 2009-01-10 23:59