びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

ウェルベル・コレクション1『蟻』を読んだ。
ベルナール・ウェルベルの、「蟻3部作」の1作目だ。

面白かった~っ!
もっと正確に言うと、非常に興味深かった。
久々に、残りのページを気にしながら読んだ気がするぜぇ~。

スッゲ~!
蟻って、スゲ~ぜー!!
まるでエイリアンだ。
でも…
正直、俺は、人間に生まれて良かったと思ったコトなんか一度もねーけど、
蟻に生まれて来なくて良かった!!と、心から思った。
川に行く手をはばまれた蟻たちのとった行動は…
あまり効果のない百ほどの試行錯誤のくりかえしと、数千匹の探検アリを犠牲にしたあげく、アリたちはまた別の方法を考えだした。働きアリたちが鎖のように足と触角を持ちあって生きた鎖を作り、反対側に渡っていった。この実験は、川幅がそれほど広くなく、渦にまきこまれなければ、うまくいったかもしれない。二十四万匹死んだ。
アリはあきらめない。当時の女王アリ“ビウ・パ・ニ”に指摘されて、最初に木の葉、小枝、コガネムシの死体、それから、石で橋を作ろうとした。この四つの実験で、六十七万匹の働きアリが死んだ。ビウ・パ・ニは理想的な橋を作るために、彼女の時代に起こったすべての戦争の犠牲者よりも多くのアリを、そこで死なせてしまった。
それでも、あきらめなかった。なんとしても、東の領地をきわめなくてはならない。橋をあきらめて、今度は北の方に行き、上流から川をう回しようとした。
遠征隊はどれももどってはこなかった。
八千匹死んだ。次に、女王アリは、アリも泳ぎを覚えなければいけないことに気がついた。そこでまた、一万五千匹死んだ。それから今度は、カエルをならしてそれに乗っていけばよいと考えた。六万八千匹死んだ。大きな木から葉っぱに乗って飛んでいく。五十二匹死んだ。固くなったハチ蜜で足を重くして、水面下を歩いた。二十七匹死んだ。
都市にはもう完全に無傷の働きアリが十匹しかいないと知らされたとき、伝説によると、女王アリはこういった。
“残念ね、まだ、アイディアはいっぱいあったのに……”
三十万年後、リフーグ・リュイニは部下に、川の下にトンネルを掘ることを提案した。ついに、連合のアリたちは、満足すべき解決法をみつけた。それはあまりにも簡単なことなので、だれも思いつかなかったのだった。

…って、スゴ過ぎだろォォォ~?

ウェルベルとゆー人は、6歳から蟻に魅了され、
この作品を15歳から書き始め、ナント13年もかけて完成したらしい。
初期の構想では、「蟻によるウエスタン」をやろーと思っていたそーだ。
……………ひょっとして、ソッチの方が面白かったんじゃねーか!?とも思う。
この作品は、蟻の世界の物語と人間の世界の物語が交互に語られる構造になっているんだが、
著者が年季の入った蟻マニアだけあって、さすがに蟻の生態が生き生きと活写されている。
でも、ハッキリ言って、人間の話はイマイチだ。
ありがちなのだ。
こんなのは全部、いっそバッサリ切っちまって、「蟻によるウエスタン」に徹した方がぜってぇ~イイぜー。
ウエスタンっつーか、スペクタクル?
「蟻による『300』」みてーな。
戦車を発明しちゃうんだぞー、蟻が!
スパイは出て来るは、ナゾの暗殺者は出て来るは…
冬眠、階級、労働、戦争、陰謀、産卵…
何もかもが、スゲ~新鮮だった。
まるで蟻になったよーな、不思議な感覚だ。

『相対的かつ絶対的知の百科事典(エンサイクロペディア)』は、その後、288章まで書き継がれているよーだ。
一体、どんな内容なんだろーか?

そーいえば、この作品…
CG+実写でフランスと韓国の合作で映画化される、と発表されてたっけ~?
キム・ムンセンって人が監督するらしい。
ウェルベルがこの監督に惚れ込んで、この企画がスタートしたらしい。
フランスと韓国って、感性が似てるんだろーか?
たしかに小説で読むと、スッゲ~面白かったんだが、果たして、コレを上手く映像化出来るんだろーか?
まぁ、楽しみではあるけど。
「六本のマッチで四つの正三角形を作るには、どうしたらいいのか?」
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蟻 ウェルベル・コレクション〈1〉

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by inugami_kyousuke | 2009-02-01 02:36 | 文学