びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

ウエスト・ウイング

エドワード・ゴーリーの絵本『ウエスト・ウイング』を読んだ。

この本には、文章が一切、無い。
絵だけだ。
一貫したストーリーすらない。
ストロボ撮影したよーな不気味な絵が、闇に浮き上がっているよーなカンジだ。

コレは、「お化け屋敷」だ。
手法としては、『ブレアウィッチ・プロジェクト』に近い。
コレは、いわば「ピースの欠けたパズル」なのだ。
この本に提示されたピース(=絵)自体は、大して怖くもない。
ほとんど、ごくありふれたイメージに過ぎない。
が、見る者が、存在しないピースを想像力で埋めて、パズルを完成させようとすると…
途方もない恐怖が始まる。
つまり、この作品は、見る者に自ら恐怖をつむがせる構造になっているのだ。
その恐怖には、果てがない。
最初から、存在していないのだから。
人は、鏡合わせのよーに、自分自身の恐怖と対面するコトになる。
d0012442_9384863.jpg

[PR]
by inugami_kyousuke | 2009-05-04 09:38 | 文学