びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

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いまいましい石

クリス・ヴァン・オールズバーグ絵と文
村上春樹訳
の絵本、『いまいましい石』を読んだ。
『くそいまいましい石』ではない。
『いまわしい石』の方が原題に近いよーな気もするが…
たしかに『いまいましい石』の方がインパクトがあるんだよな~。

面白かった。
航海日誌からの抜粋とゆー体裁で語られる海洋奇譚だ。
ある船が、「海図にない島」を発見し、呪いの石を持ち帰ってしまい…とゆー話。
非常にシンプルな話だが、コンパクトに上手くまとまっている。

こーゆう不思議な話を語らせると、おそらく、オールズバーグの右に出る者はいねぇ~。
『ジュマンジ』や『ザスーラ』みてーなのは、まさにオールズバーグの十八番だ。
昔から、石にまつわる伝説は多い。
俺は、この話を読んで、ハワイの石の伝説を思い出した。
観光客がキラウエア火山の溶岩を旅の思い出に…と持ち帰ると、火山の女神ペレの呪いがかかり、災厄に見舞われる、とゆー話だ。
実際に、ハワイの空港には、毎年、世界中から謝罪文と共に石が送り返されて来るという…
(まぁ、たしかに面白ぇ~話だが、ホントかどーかは知らねー)

波と雲の質感が、たまらなく素晴らしい。
俺が、子供の頃にこの本に出会ってたら…
ぜってぇー、愛読書になってたに違いねぇ~。
ボロボロになるまで読んでたな、きっと。
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by inugami_kyousuke | 2009-08-31 22:48 | 文学
ミルチャ・エリアーデの『エリアーデ幻想小説全集 第1巻』を読んだ。
エリアーデとゆー人は、ルーマニアの宗教学者として高名な人物らしい。
おそろしく博識な人だったよーで、「知の巨人」と呼ばれている。
著者の写真を見ると…
げっ!!
おっそろしく、気難しそーな顔だな~~~!!
「コイツ…絶対、胃潰瘍だな?」と思った。

「令嬢クリスティナ」は、吸血姫ものだった。
『吸血姫カーミラ』を思い出した。
まぁ、つまらなくはなかったけど…
やっぱ、コレだったら、俺はレ・ファニュの方がイイなぁ~。

「ホーニヒベルガー博士の秘密」は、ヨガの修行とシャンバラ伝説の話。
「大物」は、巨大化してゆく人の話。
たしか、高橋葉介が似たよーな話を書いてたよーな気がする。

読んでる内に、ラヴクラフトとか、マッケンとか、ファニュとか…幻想文学の巨匠たちの作品を思い出した。
もちろん、それらの作品には、遠く及ばない。
結論:「知の巨人」は、「幻想文学の巨人」ではなかった。
やっぱ、「餅は餅屋」ってコトだなー。
まぁ、エリアーデとゆー人は、「聖の顕現としての文学」を志向していたらしーので…
他の語り部たちがつむいだ物語とは、単純に同列に論じるべきではないのかも知れないが。

(実は、この世界は人間の魂の見る夢なのよ………)
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エリアーデ幻想小説全集〈1〉

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by inugami_kyousuke | 2009-08-30 10:41 | 文学

青猫 幻想童話館

司修の『青猫 幻想童話館』を読んだ。

「童話館」とゆータイトルにはなっているものの、
「童話」とゆーよりは、夢文学みてーなカンジだ。
むしろ、漱石の『夢十夜』や百閒の『冥土・旅順入城式』に近い。

楽しく読んだ。
スゲー面白かったってワケではないが、
色んな意味で、楽しめた。
実は、この本は、司修の短編小説集であると同時に、コラージュ画集でもあるのだ。
しかも、それらの絵は、この本のためのオリジナルじゃねぇ~。
以前に、全く違う人の新聞連載のために描いた挿絵なのだ。
つまり、この本の絵と文章は、本来、何のカンケーもない。
が…
実際、読んでみると、意外と合っているのだ、コレが。
シュルレアリスムっぽくて。
エルンストの『百頭女』や『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』なんかよりも、個人的にははるかに面白かったぜー。

さびてしまった 心のかけらを
誰もいない海辺の小屋で
人魚のおばあさんが売っていた。
一〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇〇〇個の
星の金貨をもっといで。


青猫 幻想童話館

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by inugami_kyousuke | 2009-08-30 10:40 | 文学
テリー・ファリッシュ作
バリー・ルート絵
村上春樹訳
の絵本『ポテト・スープが大好きな猫』を読んだ。

老人と海…じゃなくて、
老人と猫。
独り暮らしの老人と猫の話。

特に面白ぇ~話でもなかったが、
こんな老後もいいかもなぁ~と思った。
でも、何か、この本を読んでたら、
猫が女性に見えて来たのは、俺の気のせいなんだろーか?
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by inugami_kyousuke | 2009-08-30 08:43 | 文学
あの『エクスカリバー』がリメイクされるらしい。
ブライアン・シンガー製作、監督で!
い、意外な組合せだな~。
ブライアン・シンガーってゆ~と、SFとか、VFXのイメージが強くて…
『エクスカリバー』ってゆ~と、レトロでクラシカルなイメージだから…
真逆っつーか、
対極っつーか…
ホントに大丈夫なのかなー?
オリジナルは、名作と言って良い作品だから、アレを越えるコトは、まず不可能だし。
ファンタジーとはいえ、この作品には、かなり色んな要素が詰め込まれてて…
ブライアン・シンガーに、ホントにそんな難しい映画が撮れるんだろーか?
けっして、VFXだけで誤魔化せるよーな作品ではない。
製作にまわって、誰か、他の監督に任せた方が賢明なんじゃねーか?
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by inugami_kyousuke | 2009-08-23 22:48 | ゴシップ/新作情報

僕らのミライへ逆回転

【0.8点】

ミシェル・ゴンドリー脚本・監督、ジャック・ブラック主演作品。

コメディとして見ると、あんまり面白くはなかった。
むしろ、『ニュー・シネマ・パラダイス』みてーな「いい話」だった。
「映画好き」の人は、感動するらしい。

冒頭の部分のみ、異様にテンションが高くて…
一瞬、ジャック・ブラックがジョン・ベルーシに見えた。
「このまま行ったら、スゲー作品になるぞ~?」とワクワクしてたら、
後半、どんどん「いい話」にシフトしちまって、個人的には、かなりガッカリだった。

名作の「リメイク」シーンも、もっとコテコテにパロディっぽく見せるのかと思ってたら、
予想外にあっさり描いてて…
「ココは笑わすトコだろう」
「この作品のヤマ場だろう」
ってトコが、ことごとくハズされたカンジだ。

『恋愛睡眠のすすめ』や『ヒューマンネイチュア』の監督だった。
なるほどなー。
この人が、フツーにおバカなコメディなんか、撮るワケね~か…

素朴な「映画を作る楽しさ」や「映画を見る楽しさ」が、上手く描かれている。
学校の文化祭で、クラスが1つにまとまって、何かを達成した時のよーな、
一体感、高揚感、達成感…といった「魔法の時間」が描かれているのだ。
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by inugami_kyousuke | 2009-08-20 00:19 | 地獄行き(それ以下)
モーリス・センダックの名作絵本『かいじゅうたちのいるところ』を読んだ。

ストーリーよりも、個性的なかいじゅうたちが面白かった。

でも…
コ、コレを実写映画化するんですか~?
ものすげ~シンプルな話なんで…
かなり手を加えねーと、話にならねーと思う。

まぁ、『ジュマンジ』や『ザスーラ』も、映画化されてるしなー。
かいじゅうたちの魅力次第だろーな~。
ヘンな話だが、
センダックの描くかいじゅうたちは、みな、ミョ~に人間くさいのだ。
まさか…
コレも3Dで作るんじゃねーだろーな~?

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かいじゅうたちのいるところ

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by inugami_kyousuke | 2009-08-18 23:45 | 文学

パルス

【i点】

ウェス・クレイヴン脚本作品。
黒沢清監督の和製ホラー=『回路』のハリウッドリメイク版だ。

ど~でもイイけど…
青いっ!
青過ぎだろ!!
一体全体、何でこんなに青くて暗ぇ~んだ!?画面が!!
こんなに青い映画、見たコトねーぞ。
ひょっとして、「青の時代」ですか~?みたいな。
見づらくてしょーがねーんですけど~?

おまけに、ただの1ミリも怖くねーし!!
このヘンテコな電気幽霊みてーなのは、何のつもりだ!?
どこらへんが怖いのか?誰か教えてくれ!!
ホラーっつーより、コレはもう、侵略テーマのSFに近い。
「電気星人の来襲」みたいな。

せっかくの「開かずの間」が、単なる避難所になっちまってて…
オリジナルの設定を生かすどころか、カンペキに殺してる。
これじゃあ、話が全く逆じゃねーかよ!!
「開かずの間」を作って、3日経つと幽霊が出現する、とゆー設定がミソだったのに!
「圏外は安全」とか、つまんねールールまで作ってやがるし。

「理屈で説明出来ない」からこそ怖いのに…
理路整然と全部、説明しちゃってど~すんだ?
こんなんだから、アメリカのホラーはちっっっとも怖くねーんだよ。
じんわりねっとり、心底、ぞっとするよーな恐怖がねー。
だから、どれも殺人鬼とか、ゾンビばっかで、
ギャーギャードタバタうるさくて、アトラクションみてーなのばっかになっちまうんだぜー。
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by inugami_kyousuke | 2009-08-17 22:19 | 地獄行き(それ以下)
寺山修司 作
落田洋子 絵
の絵本『だれが子猫を切り抜いた?』を読んだ。

まぁ…
コンセプトとしては、面白かった。
話としては、もーちょっと膨らました方が良かったとは思うけど。

妻をハサミで切り抜かれて誘拐された「わたし」が、妻を捜しに行く話。
「空間をハサミで切り取って盗む」とゆー発想が面白い。
絵も、雰囲気があって、悪くねぇ~。
ただ、問題は…
『だれが子猫を切り抜いた?』ってタイトルなのに、
ほとんど猫はカンケーねぇ~ってコトだ!!
たしかにいいタイトルだとは思うけど、タイトルだけってのは、ちょっとな~…

そして切り抜かれた
余白の町にぼくのドンナを
さがしてゆく
決心をしたのです。

コレって…「さがしてゆく」じゃなくて、
「さがしにゆく」の誤植じゃねーのかなぁ~?
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by inugami_kyousuke | 2009-08-16 20:46 | 文学
【1.2点】

水木しげる原作、ウエンツ瑛士主演作品。

やっぱ、つまらなかった。
前作同様、かなり作り込んである作品なので、けっして「見られない」ワケじゃねーけど。
それでも、「実写でやる意味があったのか?」「アニメで充分だったんじゃねーか?」とは思う。
この作品の楽しみ方は…
「大勢でワイワイ見ながら、妖怪を演じている役者を当てっこする」のが一番イイよーに思う。
てか、それ以外に楽しみ方があるとは思えねぇ~。

今回のヒロインは、北乃きいだ。
何だか、鬼太郎(ウエンツ瑛士)は人間の女の子に現を抜かしてばっかで…
猫娘(田中麗奈)が不憫でならねぇ~。
ねずみ男(大泉洋)、子泣き爺(間寛平)、砂かけ婆(室井滋)のユニットは、もー役柄がバッチリ板についてるカンジだ。
寺島しのぶ、萩原聖人、佐野史郎、京極夏彦、上地雄輔、緒形拳…と、例によって、キャストが豪華だ。
中川翔子は、「しょこたん」だから、「書庫」番の文車妖妃ってシャレなんだろーか?
んじゃ、ほしのあき(星野亜希)は、なんでタヌキなんだ~?

俺「どーでもイイけどよ~、目玉オヤジが気になんだよ~!」
妻「?なんでー?」
俺「どーして目玉オヤジが下ぶくれっつーか…垂れてんですかねぇ~?歳だから!?この意味不明のゆがみっぷりが、許せねーんだよ~!!」
妻「ホントだ!たしかにゆがんでる…」
俺「うっわ~!コレじゃ、いくらなんでも…一反もめん、縫製悪過ぎじゃねぇ~~~!?」
妻「てゆーか、一反もめん…縫製してませんけどー!!タダの布切れですー」
俺「ほつれて来るだろ?コレじゃあ?」
妻「うっわ~~~、このメイクじゃー、誰が誰だか、わかんないよねぇ~?」
俺「コレは、ほしのあきだろ?」
妻「あっ!なるほど~。言われてみれば、たしかに…!!それにしても、よくわかったねぇ~?」
さすがに「顔じゃなく、胸でわかった」とは、とても言えず…
俺「まあな~」
と、答えておいた。
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by inugami_kyousuke | 2009-08-16 10:06 | 地獄行き(それ以下)