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犬神狂介の【狂人日記】

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バタフライ・エフェクト

【10点】

いや~…決してつまらなくはね~んだけど…
何つーか、「華」のない作品だ。
基本的には、『ラン・ローラ・ラン』や『トゥルー・コーリング』と同じ、いわゆる「時間遡行テーマ」の作品だ。
悪夢版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』っつーか、『ドラえもん』?
前半のテンポの速い展開は、一気に見る者を作品世界に引き込む、素晴らしい演出だと思う。
主人公と同じ視点で、ズバッ!と時間が跳び、いきなり「最悪の事態」に直面する感覚は、まるでジェットコースターに乗っているかのよーだ!
おそらく、あらかじめ「こーなったら、人生最悪だよな~!!」というシーンをチョイスして、ソレをつなげてゆく…という方法論で作品を構築しているため、ハッキリ言ってワンパターンだ。
特に、後半は既に展開がバレているので、全く意外性を感じない。
もー少しストーリーに「遊び」を入れて、展開に幅を持たせた方が良かった。
後半、物語に新鮮味を感じられなくなると同時に、前半の「ジェットコースターのよーな感覚」もまた、消失してしまう。
更に、物語が収束に向かって、どんどんご都合主義の展開が丸見えになってしまい、「これから、どーなってしまうのか?」という期待感を阻害する。
『トゥルー・コーリング』でもそーだったが、親の世代が詳しく描かれるコトはなく、「不思議
な能力」の起源に関する追求もない。
『トゥルー』の場合は母親が死亡していたため、過去のエピソードとは明確に分断されていたが、この作品はなまじ父親が登場してしまうのに、描かれないため、非常に中途半端だ。
出すなら描く、描かないなら出さない…べきであった。
バタフライ・エフェクト_d0012442_18175154.jpg

by inugami_kyousuke | 2005-12-17 23:25