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犬神狂介の【狂人日記】

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たんぽぽのお酒

レイ・ブラッドベリの『たんぽぽのお酒』を読んだ。
ブラッドベリ37歳の時の作品だ。
言うまでもなく、ブラッドベリの代表作。
原題は、『Dandelion wine』。
たんぽぽの花で作る、ちょっとほろ苦いお酒らしい。
美味いのかな~?

実をゆーと…
名作とは知りつつ、コレは読んだコトがなかった。
何でだろ?
何となく、恥ずかしかったのかも知れねー。
あるいは、ブラッドベリとゆー作家の「光と影」の内、俺は影の部分に強く惹かれていたので…
無意識に、この作品を避けたのかも知れねー。

何れにせよ、今は、俺とこの本の出逢うべき時ではなかったよーだ。
ひょっとすると、もっと昔に出逢っていれば、この作品も、俺にとって違った意味を持ったのかも知れないが…。
「一期一会」とゆー言葉があるが、コレは、なにも人と人に限ったコトではない。
人と本(あるいは映画、コミック…媒体は何でも良い)もまた、「一期一会」なのだ。
「出逢うべき時」とゆーモノがあるのだ。
つまり、いつでも読めばいいってモンじゃねー。
然るべき時に読まなきゃ、全く意味がねーのだ。

ブラッドベリ版の『スタンド・バイ・ミー』みたいな作品だ。
個人的には、よりダークな『スタンド・バイ・ミー』の方が、はるかに好みだけど。
もちろん、キングの小説じゃなく、ロブ・ライナー監督の映画の『スタンド・バイ・ミー』の方だけど。

全くカンケーねーけど…
実は、最近、気がついたコトがある。

俺が、
この世でいちばん美味いと思うサカナ=ししゃも、
この世でいちばん美味いと思うはっぱ=春菊、
この世でいちばん美味いと思う飲み物=コーヒー、もしくは緑茶、なのだ。

コレって、ひょっとして…
「ただ苦ければ、何でもイイ」ってコトなのか~?
何て単純なんだ、俺の味覚ー。
我ながら、ワケわかんねーぜっ。
と言っても、もちろん、子供の頃からこんなに苦いモノ好きじゃあなかった、と思う。
おそらく、年齢と共に、少しずつ、好きになって来たのだろう。
この勢いで行くと…
俺がジジイになる頃にゃ、にっが~~~い飲みグスリにも舌鼓打っちゃってるかも知んねーぞ~?

たんぽぽのお酒_d0012442_22524564.jpg

by inugami_kyousuke | 2008-12-13 21:46 | 文学