びぶりお・まにあの詩


by inugami_kyousuke

ヘルレイザー2

【80点】

●クライヴ・バーカー原作。
パート1は、バーカー自らメガホンを取って話題を呼んだが、純粋に映画の出来としては、パート2の方がずっと上。
ただひたすらゲロゲロだったパート1と比べて、パート2はマトモな理性によって作られているのがよくわかる。
●ピンヘッドと呼ばれる魔導師の(バーカー本人による)デザインが斬新である。作品のコンセプトはバーカーのお家芸=「価値観の逆転」で、今回は「究極の快楽は究極の苦痛である」という、かなりマニアックなテーマだった為、好き嫌いの別れる所だろう。
●俺が魅力を感じたのは、箱根細工のような「小さなパズルボックス(ルマルシャンの箱)を解くと、異世界への扉が開く」というイメージである。
ごく日常的なつまらないモノの中に、大きな世界が封じ込められている…という壮大なヴィジョンは、『ネバーエンディング・ストーリー』に通じるモノがある。
その根底には、「東洋文化の箱庭的思想に西洋人が感じるであろう神秘性」への憧れのような物があるのかも知れない。
バーカー本人も、この種のモチーフがかなり気に入っているらしく、「紐(非人間の条件)」や「絨毯(ウィ-ヴワ-ルド)」と形を変えつつ、繰り返し作品に取り入れている。
●作品としては、パート1の完全な続編で、前作でバーカーが描いたルマルシャンの箱や魔導師といった「不思議のことども」をキチンと秩序立て、物語として再構築しようとした作品。
最大の違いは、ヒトが獲物として囚われるだけの存在から、一転して、自己の存在を賭けて対決する姿勢を強く打ち出している。
物語も、少しだけ進んで、今回は、箱の向こう側の世界と、魔導師の背後にいる異界の神=リバイアサンがついにその姿を現わす…!
●残念なのは、パート2で一歩踏み込んだストーリーが、その後の続編で全く引き継がれなかった点である。
ホラーブームも去り、バーカー自身もホラーから手を引き、多くのレンタル店では、ビデオからDVDに入れ替える際に『ヘルレイザー』シリーズも姿を消し…。
パート4で宇宙に行って、シリーズ終結かと思っていたが、いつの間にか、パート5が作られていたらしい。いつかまた、このシリーズが再ブレイクする日が来るのだろうか?
でも、肝心のバーカーがやる気がねーからなぁ~…
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by inugami_kyousuke | 2005-06-08 21:49 | 地獄行き(それ以下)